前回の「いい音をコンパクトに-SONYウォークマンNW-ZX300レビュー」では、ソニーのNW-ZX300というウォークマンをご紹介しましたが、今回も続いて音響機器をご紹介します。
SHUREのSE846はイヤホンを超えたイヤホン!
今回は、SHURE(シュア)という会社のSE846という高性能なイヤホンのレビューになります。
SE846は形式的・物理的にはイヤホンという形をとっていますが、実質的・音質的にはちょっとイヤホンという概念に収まりきらないもののように思えます。
音響機器は個人の好みや感覚がそれぞれ違うので、ご紹介が難しいですが、私の感じたことをそのまま書いていきたいと思います。
再生環境としては、ソニーNW-ZX300からアンバランス接続でSE846、といった流れで再生しています。
音楽の世界に入り込んでいける遮音性
まず驚いたのがその遮音性です。
いわゆるSHURE掛けをしてイヤホンを耳に入れたのですが、装着した瞬間、すっと周囲の音が消えました。
感覚としては、耳栓をした後の感覚に近いように思います。
イヤーピースが耳の穴の形に形状を変えて、ぴったりとフィットする感じです。
この遮音性が音楽を再生したときの没入感というか、音楽に集中できる環境を生み出していると思います。
また、耳と外界を遮断する感じがありますので、音楽を聴いていると、耳から入ってくるというよりも頭に直接響いてくる感じがします。
この没入感と頭の中で直接音が鳴っている感じというのは、今まで使ってきたイヤホンではなかなか感じたことがないので、初っ端からSE846は一味違うな、と素直に驚きました。
イメージではイヤホンというよりも、ヘッドホンで音楽を聴いているときに近いといった感じです。
音質は文句なし!音を聴く楽しさを教えてくれるイヤホン!
SE846で音楽を聴くようになってから、音楽を聴くことがさらに楽しくなったように思います。
音的には高音から低音まで万遍なくなっていて、突出した特徴があるようには感じないのですが、どの音をとってみても心地よい音が鳴っていて、高いレベルでまとまったイヤホンだという感じがします。
他のイヤホンと比べると、低音までしっかり鳴っているので、楽曲の安定感が増しているイメージです。ベースの人がさらにうまくなったという感じでしょうか。
これもまたイヤホンの範疇というよりは、勝負相手はヘッドホンというイメージです。
特筆すべきは解像度!曲を作った人のこだわりがみえてくるかも
SE846で特にすごいと思ったのが、音の解像度の高さです。
今までのイヤホンでは聴こえなかった音が聴こえたり、音楽を作っている人がこんなところにもこだわっていたのか、というのがわかったりします。
また、解像度が高いため、音のひとつひとつが分離されて頭に直接届けられて、それがまた音楽に収束する、という今までのイヤホンにはない感じがします。
それがまた遮音性の高さからくる没入感とあいまって圧巻のものとなっています。
人によっては、音楽に集中しすぎてしまうため、作業のお供としてSE846で音楽を聴くことができなくなってしまう人がいるのではないかと思うほどです。
それくらい音楽を聴くのが楽しくなるイヤホンだと思います。
音を楽しむという行為を次のステージへ引き上げてくれる逸品だと感じています。
SE846は2度変わる?リケーブルでもまた変わる!
ノズルインサートの交換で2度変わる!
SE846は高性能で、いろいろな付属品がついていたりしますが、その中でも音にかかわるものとして、ノズルインサートというものがあります。
ノズルインサートはイヤホンの中に入れるパーツで、交換すると音が変わるようです。
ウォーム、バランス、ブライトの3種類があり、最初はバランスが入っているようです。
この3つの聴き比べは後日追記する予定です。
リケーブルでまた変わる!バランス接続でも!
また、SE846はケーブルを交換することもできます。
MMCXという端子に対応しているケーブルであれば、いろいろなケーブルに交換できます。
ケーブルを交換することで音が変わってくるとのことですので、楽しみ方は無限大に広がります。
それに加えて、リケーブルすることでバランス接続にも対応するようになります。
バランス接続でさらに音の分離がよくなって、解像度の高さを楽しむことができます。
キンバーケーブルのMUC-M12SB1というケーブルでZX300とバランス接続したところ、音の解像度がアップして、音場の広さが広がり、さらにいい音を聴くことができるようになりましたので、レビューをご覧いただければと思います。
羽生結弦選手も持っている?SE846はイヤホンマニア納得の一品?
フィギュアスケートの羽生結弦選手のオリンピック連覇は記憶に新しく、日本中が感動の渦に飲み込まれました。
そんな羽生結弦選手ですが、実は業界ではかなり有名なイヤホンマニアのようです。
確かに、結構昔からいいイヤホン使ってるな~とか思いながら練習などを見ていたのですが、どんどんスケートの実力をつけて強くなっていくのに比例して、イヤホンのラインナップが豪華になっていく感じがしています。
テレビなどでも取材を受けていたようですが、バッグの中には10万円を超えるイヤホンがゴロゴロ。
もちろん、カスタムしたものもあるようで、うらやましい限りです。
そんな羽生選手もSE846はお持ちのようで、テレビでも映っていたそうです。リケーブルもしていたとか。
羽生結弦選手のイヤホンのラインナップを見ると、SE846をずっとメインで使っているというわけではないと思いますが、羽生結弦選手とおそろいのイヤホンを使いたいという方も、選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。ちょっと高額ですが。
音楽鑑賞が楽しくなるSE846
音楽を聴くのが楽しくなるイヤホンがSE846です。
ちょっとでもいい音で聴きたい、他のイヤホンでは聴こえない音が聴きたい、といった方は、思い切って購入されても満足いただける可能性が高いと思います。
迷ったら楽しい方へ。
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